最初に捨てるべき「常識」
オセロは「石が多いほうが勝ち」のゲームです。だから多くの初心者は、序盤から相手の石をどんどん返し、自分の石を増やそうとします。ところが、これがいちばん負けやすい打ち方です。
勝敗が決まるのはゲーム終了時の石数だけ。途中でいくら多く持っていても意味はありません。むしろ序盤〜中盤は、石が少ないほうが動きやすくなります。ただしこれは目安で、返した枚数そのものが手の良し悪しを決めるわけではありません。
なぜ「少なく取る」ほうが強いのか
理由は着手可能手数(モビリティ)にあります。自分の石が盤の内側に少なくまとまっていると、相手ははさむ相手(あなたの石)が見つからず、打てる場所がどんどん減っていきます。
逆に、自分の石を序盤から広げてしまうと、相手にとって「はさめる的」が増え、相手の選択肢を増やしてしまいます。
相手が打てる場所を失えば、やがてパスや、打ちたくない手(隅を相手に渡す手など)を強制できます。これがオセロの勝ち筋の基本です。
「壁」を作らない
自分の石が横一列や斜めに長くつながった状態を壁(ウォール)と呼びます。壁を作ると、その外側に相手が安全に打てる場所が増え、こちらは打つたびに相手へ隅や辺を渡しやすくなります。
序盤は石を中央付近にコンパクトにまとめ、辺へ不用意に広げないのがコツです。
開放度理論 — 返す石の「開き」を意識する
ある手で石を返したとき、返した石に隣接する空きマスの数を「開放度」といいます。開放度が高い(周りが空いている)手は、相手に多くの応手を与えるため、一般に損とされます。
初心者のうちは細かく数える必要はありませんが、「まわりが空いているところへ大きく返す手は危ない」という感覚を持っておくと、自然と良い手が選べるようになります。
「多く取ると負ける」を具体的に
序盤で相手の石を大量に返すと、自分の石が盤の外側へ広がります。すると次の相手の手番で、相手はあなたの石を的にしてはさめる場所が一気に増えます。逆にあなたは、次に打てる場所が減っていきます。つまり「たくさん取った次の局面で、自分の選択肢が狭くなる」のが、取りすぎが不利になる正体です。序盤は1〜2枚だけ返す控えめな手が選びやすい、という程度に考えてください。Game Dojo で終盤400局面を完全読みしたところ、最も少なく返す手が最善だったのは22.5%、最も多く返す手が最善だったのは19%でした。返す枚数は、最善手を当てる基準としてはほとんど役に立ちません。効いているのはモビリティ(次に打てる場所の数)、外側に出た石の多さ、相手の応手、隅への影響、そして手番のほうです。
初心者が確認する5つのポイント
迷ったときは、この順に確かめると大きくは外れません。ただしこの順で選べば必ず最善手になる、という意味ではありません。オセロの最善手は局面全体を読まないと決まらないからです。
- 隅が打てるか確認する。ただし自動的に選ばない
- 相手の打てる場所を減らせるかを見る
- 自分の石を外側へ広げすぎていないかを見る
- 空いた隅の X・C へ不用意に打っていないかを確かめる
- 大量に返したあと、相手の選択肢が増えないかを考える
より詳しくは 隅の取り方と危険なマス をどうぞ。